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【あなたに合うのはどっち?】個人事業主vs法人 最適な道で開業しよう!

こんにちは!株式会社ESCCAのインターン生・ねんねんです。

前回は起業の難関、資金調達の方法についてご紹介しましたが、今回は別の意味での難関、ちょっとわかりづらい「開業手続き」について触れていきたいと思います。はじめて起業する方にとって、開業手続きをこなすのは地味に大変。準備しなきゃいけない書類は多いし、その書類も難しい漢字の羅列でわかりにくいし…そもそも、具体的になにをすればいいの?と疑問に思う方は多いでしょう。たしかに、「事業計画書」や「資金調達」は、なんとなくやることが明確でイメージがつきやすいのですが、「開業の手続き」は対役所のことが多いため、比較的イメージしにくいのではないかと思います。

しかも難しいのが、「個人事業主として起業する」場合と、「法人を設立する」場合で、こなすべき手続きやメリットがそれぞれ違うということです。そこで今回は、個人事業主・法人それぞれのメリットをご紹介!ぜひ、あなたに合う方法を見つけて、順調な滑り出しをしていってください✨

目次

開業費用を小さく抑えるなら、「個人事業主」がおすすめ

 皆さんは、どのような形で起業をする予定でしょうか?過去に「GAUDIE」のプログラムを受けてくださった卒業生の皆さんは、自家製野菜を使ったカフェや、猫が快適に過ごせる古民家カフェ、移動式サウナを資金につくる銭湯と、各々素敵な起業案を胸に、今も日々邁進しています。

 GAUDIEは「まずは小さくはじめてみる」ことを大事にしています。ですので、「影響力のある大きな会社をつくる!」、「全国展開を見据えた飲食店を立ち上げる!」というよりは、「夢に向かって、小さな一歩を踏み出したい」方をメインに支援しております。きっとこの記事をご覧になっているあなたも、そういう方ではないのでしょうか?「自分の店を持ってみたい」だったり、「得意を生かした仕事をしてみたい」だったり…そんなスモールではじめてみたいあなたにはまず、開業の費用負担が少ない個人事業主として起業をすることを提案したいと思います。ここでは、個人事業主のメリットを3つ紹介いたします。

①手続きカンタン!費用いらず

 つまり、事業アイデアについて聞いている項目です。なるべく具体的に書くと、事業内容がよりクリアになっていきます!例えば、「喫茶店」をやりたい場合、単に「喫茶店」と書くのではなく、「海が見える場所で」だったり、「地元野菜を使って」だったりと、事業の詳細を書いていきましょう!

②毎年の税務申告もラクラク

 個人事業主も法人事業主も、毎年確定申告を行います。しかし、法人の申告書はよほど知識がないと、自力作成は難しいと言われています。作成の手間もかかるので、大抵の方は税理士を雇って対応させているようです。一方で個人事業主の場合は、簿記の知識がなくても経理ソフトでラクラク申告可能です。税理士に依頼する場合でも、法人よりも安く済むため、費用の面でも安心!

 ちなみに、確定申告は青色・白色と二つの種類がありますが、基本的には青色申告がおすすめ。理由は以下の通りです↓


<青色申告>

事前に申請をしなければいけない。提出書類も沢山だけど…

  • 最大65万円の特別控除を受けることができる
    (翌年の税金が安くなる)
  • 3年間赤字の繰越ができる
    (その年の利益から以前の赤字分を控除、税金が安くなる)
    【例】前年:200万円の赤字 当年:200万円の黒字の場合…
    今年度の課税所得200万-前年度損失200万=0円で税金なし!


<白色申告>

事前の申請をしなくてもOK。比較的簡単に作成できるけど…

  • 特別控除が受けられない
  • 赤字の繰越ができない


 これらの点を考えると、青色申告の方が節税できて断然お得!ただ、青色申告の申請には提出期限があるので、そこだけ注意していただければと思います。
新規で開業する場合は、開業の日から2か月以内が提出期限ですので、早めの行動を心がけていきましょう!ちなみにこの青色申告か白色申告かの選択肢は、法人でも直面するものです。条件はいささか違うのですが、法人の場合でも青色申告の方がお得です!

 「青色申告、なんだか難しいそうだなぁ…」と悩まれる方は、会計ソフトを使ってみましょう。有名どころだと、「やよいの青色申告オンライン」や「freee会計」など、無料で使えるクラウドサービスがオススメですので、ご参考までにどうぞ。

③利益が少ないうちは税負担が少ない

 個人事業主は税負担が少ないことも魅力のひとつです。個人事業では所得税、法人では法人税を支払いますが、利益が少ないうちは法人より個人事業の方が、かかる税金は少なくなるのです。

(ARUHIマガジンより引用)

 こちらの表をご覧いただくとわかるのですが、所得税は累進税率を導入しており、所得に応じて細かく設定されています。一方で法人税は基本的に、資本金に応じて一律に決められてあり、最も少ないものでも15%とちょっとお高め。このことから、事業の利益が少ないうちは、税率が低く済む個人事業主がお得だということがわかります。

 ただ…利益が高くなると、税率もグンと高くなるのも事実。そう、諸刃の剣なのです。例えば所得が900万円を超えた場合、税率も33%と、法人税に比べて10%以上も高くなってしまいます。なので、最初から高い利益が見込める事業をする方には、個人事業主はちょっと不向き。最初から法人を設立した方がいいのかもしれません。

 

利益率が高い事業なら、「法人」がおすすめ

①一定の所得を超えたら、節税になる

先ほども書いたことですが、利益率が高い事業なら、逆に法人を設立した方が節税になることもあります。ではその基準は何なのか?どれぐらい稼ぐ見込みがあれば法人になるべきなのか?皆さん気になるかと思います。世間的には、利益(所得)が1000万円を超える見込みがあれば法人設立、といわれています。ただ、500万円を目安に、という声もかなり多いです。よって、「それぞれの個人や事業の状況によって違うので、一概には言えない」というのが結論になるかと思います。もし製造業や宿泊/飲食業・不動産業といった利益率の高い事業をされる予定で、個人か法人かで迷われている方は、一度税理士など専門家に相談してみましょう!

②社会的信頼度が高い

実は、個人事業主のデメリットとして「社会的信頼度があまりない」ということが挙げられます。先ほど、個人事業主は設立が簡単だと紹介しましたが、簡単ゆえに社会信頼度も、きちんと様々な工程を踏んで登記している法人より低いです。

実際、個人との契約は避け、法人との取引を望む企業もいます。ですがもちろん、「個人でも法人でも気にしない」といった企業も多く存在します。業界によって実態はかなり異なってきますので、「自分が参入する予定の業界はどうなのだろう?」と、業界に詳しい方に聞いてみたりと、情報収集をぜひ積極的に行っていただければ幸いです。また、開業後は法人取引せず、個人事業主とのみ取引するという方は、信頼度については気にしなくても良いでしょう。社会的信頼度が果たして必要なのかは、事業によって千差万別です。

個人から法人成りという方法も!

個人と法人は、それぞれ様々なメリットがあります。開業する段階で、果たしてどちらを選ぶべきか…と頭を悩ませる方も多いかもしれません。しかし、実は個人から法人になれるという「法人成り」というものがあるのです。(反対に、「個人成り」というのもありますが、これはあまり見かけません)つまり、自分の好きなタイミングで事業形態を変えることができます。

「最初は売り上げがあまりよくなかったけど、最近は結構利益も出てきたな…」と感じた時、いつでも法人化することが可能なのです。よって、はじめての起業で不安な方は、まずは個人ではじめ、軌道に乗ったら法人化、というシナリオを描くのもありかと思います。

 

 この記事が、あなたの迷いを払拭する参考になれば幸いです!

INTERN’S SPEAK!

お恥ずかしながら…実は今回、全く知識がない状態で、まずは資料集めからはじめています。はじめて触れる概念が多く、最初は私も「個人事業主?法人化?なんだか難しそう…」と頭を抱えていました。

 けれど調べてみると、案外そこまで難しいことはありません。今は起業について、たくさんの記事や動画がネットに溢れかえっている時代です。私も何本もの動画を見ながら、無の状態から少しは語れるようになりました。少し時間をかければ理解できる概念ですので、今「難しい…」と感じている方もぜひ、めげずに色々と情報を集めてみてください!また、実際に個人事業主として起業した方の動画を何本か参考にしています。やはりこういうのは、実際に経験した方の話を聞くのが一番です。もし周りに起業経験者がいらっしゃるのなら、皆様もぜひ、その方たちの話を参考に、これからの道を進んでいければと思います!

この記事のライター/ねんねん

台湾出身。大学在学中に南三陸町を訪れ、「こんなに台湾に友好的な場所があるんだ!」と感動し再訪を決意。現在は日本の大学院に在籍しながら、株式会社ESCCAのインターン生として南三陸町に滞在中。
いつか起業したいと思いつつも、なかなか行動に起こせないのが悩み。