fbpx

【起業先はどこがいい?】地方と都会、両者の魅力を徹底比較!

 こんにちは!株式会社ESCCAのインターン生・ねんねんです。

 前回の記事では開業の形態に焦点をあてていきましたが、今回は同じく重要な「起業先」について取り上げていきます!皆さんは都会で起業する予定でしょうか?それとも地方を検討していますか?実は、「起業する場所」というのは、事業を成功に導けるかどうかの大事な要素でもあるのです。ぜひ、慎重に考えて頂きたい点です。

 そこで今回は、都会起業と地方起業、それぞれの魅力をご紹介。双方のメリットを理解した上で、あなたに合ったところで事業をはじめていきましょう!

目次

都会で起業するメリット・デメリット

<メリット>

①優秀な人材を見つけやすい

 人口が多い都会では、当然求める人材も見つかりやすくなります。都会には、全国から様々な人が集まっています。募集を出せば地方よりも多くの方の目にとまるため、人材の獲得がしやすいという点はとても魅力的です。「運営に一定の人手が必要」な事業であれば、運営初期から比較的人手を確保しやすい都会の環境は要注目ですね。

②情報の密度が高い

 都会の特徴の一つに、情報が気軽に手に入りやすいという点が存在します。情報収集に受動的であっても、まちなかを歩くだけで一定の最新情報をつかむことができる。それが都会の環境です。また、多くのイベントや活動に参加するチャンスに溢れている、というのも都会のメリットだと感じます。様々なイベント(セミナー・勉強会など)に積極的に参加していくことで、人脈を広げることにつなげたり、自分では思いつかなかったようなアイデアを思いがけないところで拾えたりします。そういったチャンスがごろごろ転がっているので、「圧倒的な成長環境が欲しい!」という方は都会が魅力的に映るかもしれません。

③交通の便がいい

 ご存じの通り、都会は電車やバスといった公共交通機関が充実しております。これによって移動手段に困ることがなくなり、どこへでもスイスイ移動できることが大きな利点!一方、地方だと車移動がメインですので、遠くにいく場合は費用がかさんで若干不便。その点を考えると、都会の移動は費用も安く抑えられ、いつでもどこでも気軽に移動できることが大きなメリットになるといえます。

<デメリット>

①物価・人件費が高い

 都会起業でぶつかる双璧、そのひとつが「とにかく出費が痛い」ことです。都心にオフィスを構えるだけで、ひと月60万円の賃金がかかるところもあるぐらいです。そう考えると、都会では起業資金を多めに準備しておいた方がいいでしょう。

②同業他社との競争が激しい

 もう一つの壁が、「ライバルが多すぎる」ことです。一つ例をあげましょう。私はユニークなカフェを訪れるのが好きなのですが、最近はもっぱら「爬虫類カフェ」に興味があります。けれどどう考えてもそんなに需要はなさそうなので、都内で3軒ほど候補があればいいかなと調べてみました。すると、ざっと調べただけでも10軒以上はあるのだから驚きです。都会では、こんなユニークな分野でも意外と競合は多いのだと再認識させられました。

 もう一つ実例をあげます。こちらは私のインターン先である会社の方から伺ったのですが、その方のご友人に「やきとん」の飲食店を経営されている方がいました。皆さん、やきとんはご存じですか?簡単にいうと、焼き鳥の豚バージョンです。かなり珍しい分野の飲食店ですよね。今は仙台でも有名な飲食店となっていますが、もともとは都内で開店し、売り上げも上々でした。しかし、周辺に似たような飲食店がぽつぽつと立ち上がったことで、一気に事業が低迷していったそうです。

 都会は人が多いから、売上をあげやすい、と安易に考えてはいけません。どんなに優秀なアイデアをもっていても、それをササっと模倣され、より低価格で提供されるリスクも存在することを意識しましょう。都会で起業するには、そんな流れのはやい世界での、売上取りあい合戦で生き残る覚悟が必要です。また、覚悟があってもスピーディに対応する能力がなければ、あっという間に吞み込まれてしまうので、注意が必要。様々な環境が整っている分、挑戦のハードルも高いのです。

地方で起業するメリット・デメリット

<メリット>

①コスト削減につながる

 地方は都会と違い、物価や人件費が安く済みます。事務所の家賃も安上がりなので、開業資金だけでなく、その後の運転資金(ランニングコスト)も低く抑えられるのが魅力的。十分な事業資金のない起業初心者でも安心です。また、起業する際に助成金・支援金などを給付してくれる自治体も多いので、うまく使っていくことでよりコストダウンを図れます!

②ライバルが少ない

 さきほど、都会はライバルが多くて大変だということを書かせていただきましたが、地方の場合は、そんなに肩肘をはる必要がありません。地方は都会と比べて経済規模が小さいため、競合他社が少ない傾向にあるからです。例えば私が気になっている「爬虫類カフェ」も、仙台では一軒しかありません。政令指定都市でも一軒しかないのです。

 ということはつまり、仙台に住む爬虫類好きは、(東京のカフェがいい!など、よほどこだわりがない限りは)その一軒に集中して訪れることになるので、場合によっては地方の方が儲かる可能性も。このように、開業をする段階できっちりと事業の差別化をすることが出来れば、その地域で唯一無二の事業を展開することも夢ではないでしょう!

③注目されやすい

 都会は多くの挑戦機会に溢れていることがメリットだと、さきほど述べました。しかし逆に考えると、挑戦の数が多いため、一個一個の挑戦にスポットライトが当たりづらいのも事実です。一方、地方では人口が少なく、住民同士のコミュニケーションが盛んなため、新しいことをやりはじめるとすぐに注目を浴びやすいです。口コミが広がる速度も非常に早く、拡散力は抜群だといえるでしょう。事業内容に話題性があるほど興味をもってもらいやすく、知名度が上がれば集客にもつながります。以上のことから、地方は都会より有利にスタートダッシュが切れるといえるでしょう!

 また、地方には都会よりも多くの可能性が眠っています。都会では既に掘り出しつくした可能性でも、地方にいけばまだ誰もやっていなかった!なんてことはままあるのです。その可能性をいち早く掘り出し、かつそれが魅力的なものであれば、注目されること間違いなし。「爬虫類カフェ」だって、東京都や大阪府では複数軒あるのですが、その他で一軒でも開店しているのは神奈川/千葉/静岡/愛知/京都/兵庫/愛媛/岡山/福岡の9県のみなのです。もしあなたの県に爬虫類好きが多かったら、かなり挑戦の価値がある分野ではないでしょうか👀

<デメリット>

①人材確保に苦労しやすい

 人口の少ない地方でももちろん、優秀な人材は多数存在します。しかし、やはり都会に比べると獲得に苦労しやすい傾向があるのが現状です。多くの人は仕事が少ない地方から、近郊の都市に映ってしまうことが多いため、都会では簡単に集められるレベルの人材でもなかなか確保できないことも。

 この問題を打破するためには、地域での人脈形成が必要不可欠でしょう。「こいつ、俺の息子なんだけどどう?」などと、地元の方の紹介などで優秀な人材を確保できる可能性はあるので、自分がいかに地域のコミュニティになじんでいけるかが大切なポイントとなってきます。そのため地方での起業は、地域のイベントに積極的に参加できる、バイタリティ溢れた人ほど有利です!

②新規参入が難しい業界も

 地方では、古くから商売を続けている会社・他に代替性がなく、独占を進めている会社などがすでに地元に根付き、商圏を強く握っています。例えば運送業や小売業などはどこの地方にもあり、住民の

生活の支えとなっているため、すでにシェアが確立されています。そういった分野で新しく事業を立ち上げようとしても、なかなか既存企業が築き上げたブランド力には勝てません。

 新規参入しやすいかどうかを見極めるため、その地域の競合他社の数や状況などは、あらかじめチェックしておきましょう!

 

以上のことをまとめると…

「人材確保をスピーディに行いたい/起業資金に余裕あり/激しい競争の中で生き残る経営力あり」という方は都会、「低資金でスモールではじめたい/自分のアイデアで一陣の風を巻き起こしたい/地域のコミュニティに馴染める社交性あり」という方は地方に向いているといえます!

起業先を選ぶ基準は?

 さて、都会と地方の起業のメリットを整理したことで、あなたに合うところがより明確になったら幸いです。ただ、「地方での起業に興味があるけど、どこを選べばいいのかわからない…」そう悩まれる方はいませんか?特に今は都会住みで、地方にIターンをしたいと望む方は、その選択肢の多さにたじろぐこともあるかと思います。日本の自治体は1700以上もありますから、無理もありません。

 その1700以上もの中から自分に合った場所を見つけるためには、自分のなかでの「判断基準」をもつことが大切になってきます。その基準のもと、候補先の地域を絞っていくのです。ここでは、その判断基準の例を三つ挙げたいと思います。ぜひ参考にしてみてください!

①起業支援制度が整っているか

 近年では、移住する起業家を歓迎し、積極的に受け入れようとする自治体が全国各地に存在します。そういった場所では、起業家の必要資金の一部を補助したり(例:石川県羽咋市の「羽咋市起業家支援補助金」、はじめて起業する方に向けてセミナーや個別相談会を充実させたり(例:奈良県女性の起業支援プロジェクト「Leap」)と、様々な取り組みがなされています。ちなみに、南三陸町では補助金創業支援プログラム、両方を充実させています✨ぜひ、候補に入れることを検討されてはいかがでしょうか?👀

 支援体制がきちんと組んである場所でなら、はじめての起業でも安心してチャレンジすることができそうですね!

②先輩起業家から話を聞けるかどうか

 地域によっては、すでに一定数の起業家が活躍している場所もあります。だいたいの候補地が決まったら、実際にその地へ訪れ、先輩起業家に実際の起業環境の話を聞いてみるのがオススメです。そうすることで、「ここで起業するにはこんな心構えが必要なんだ」、「もしかしたらこんな壁にぶち当たるかも」、「この地域はここが魅力的なんだ」と、ネット上では掴みきれなかった起業のイメージをよりクリアにしてくれるでしょう。

 自治体のホームページを見たときは、「ちょっと微妙かも…」と感じていた地域も、実際に訪れたらとても魅力だった、なんてことはままあります。その逆もしかりです。ぜひ、実際に訪れてみて、その地域の雰囲気を感じ取ってみてください。

 ただ、難しいのが「先輩起業家ってどう探すの?」という点。ツイッターなどSNSでつながる、といった方法は考えられますが、「知らない人にいきなり声をかけるのはハードルが高い…」と感じる方もいらっしゃるでしょう。そんなあなたにオススメなのが、南三陸町!実は創業支援プログラム「GAUDIE」では、先輩起業家の話が聞けたり、直接講義を受けれる場も用意してあります。またプログラムの最初にはフィールドワークを用意しており、南三陸町の魅力や起業の可能性を丸二日で体感していただけます!慣れない土地で一人、右往左往することはありません。プログラムに参加するだけで、南三陸町で起業するイメージが掴めるんです!どうです、素敵でしょう?

 プログラムは「ひらめく編」と「決める編」、二つに分かれています。ゼロから起業アイデアを生み出したい人は「ひらめく編」を、アイデアは大体固まっていて、それを地方で実現できるかを確かめたい方には「決める編」がオススメです!それぞれのプログラムで、あなたの起業段階に合わせた内容を用意しています。ちなみに今は決める編の参加者を絶賛招集中!詳しく知りたい方はぜひリンクをご覧ください。

③自分が心地よく生活できるかどうか

 さて、都会と地方の起業のメリットを整理したことで、あなたに合うところがより明確になったら幸いです。ただ、「地方での起業に興味があるけど、どこを選べばいいのかわからない…」そう悩まれる方はいませんか?特に今は都会住みで、地方にIターンをしたいと望む方は、その選択肢の多さにたじろぐこともあるかと思います。日本の自治体は1700以上もありますから、無理もありません。

 その1700以上もの中から自分に合った場所を見つけるためには、自分のなかでの「判断基準」をもつことが大切になってきます。その基準のもと、候補先の地域を絞っていくのです。ここでは、その判断基準の例を三つ挙げたいと思います。ぜひ参考にしてみてください!

INTERN’S SPEAK!

 現在絶賛就活中の私が、今回の記事を執筆して思ったことは一つ。

「起業先探しって、就活にも通じるところがあるなあ」ということでした。日本の就活生は、結構たくさんのことをしなければいけません。台湾では、卒業間際になってから仕事を探すのが当たり前でした。しかし日本に来てからは、大学3年生(修士一年生)から動き始めないといけないと知り、びっくり。遊んでいるヒマなんてありません…。その上、自己分析・業界/企業研究・WEBテスト対策・ES/面接対策と、とにかくやることがいっぱいです。

 私は、その中でも「自己分析」の大切さを、先輩から結構口酸っぱく言われたりします。自己分析をきちんとしていないと、望む企業の姿が自分でも掴めないそうです。日本全国の企業数は367万4000社にも及びます。無限に選択肢があるなかで、自分に合った会社を選ぶのは至難の技です。そこで、闇雲に一社一社見ていくのではなく、自分なりに「就活の軸」をもち、その軸を基準に会社選びをしていくことが大切だと教わりました。軸、つまり判断基準には、例えば「海外で活躍できる仕事がしたい」だとか、「風通しが良い職場がいい」といったものがあります。私も最近になって、なんとか自分の軸を探すことができました。

「自分がなにかを発信することによって、困っている人の問題を周知・解決へと導くこと」

 将来はそんな仕事に携わりたいと思います。そのためには、高い給料が保障されていなくても、福利厚生が充実してなくても構いません。そうして自分のなかで優先順位をもつことで今、企業選びが順調に進んでいっていると感じています。皆さんもぜひ、自分の軸を明確にもって、起業先を選んでいってください。あなたが素敵な地域と出会うことを応援しております!

この記事のライター/ねんねん

台湾出身。大学在学中に南三陸町を訪れ、「こんなに台湾に友好的な場所があるんだ!」と感動し再訪を決意。現在は日本の大学院に在籍しながら、株式会社ESCCAのインターン生として南三陸町に滞在中。
いつか起業したいと思いつつも、なかなか行動に起こせないのが悩み。